ABCマート景表法違反措置命令~その広告は大丈夫か

投稿日:2017年4月13日

カテゴリ:事務所ブログ

景表法が改正されて課徴金制度が設けられることが話題になっている中で、ABCマートが景表法違反で消費者庁から措置命令を受けました。消費者庁によると、ABCマートは商品に関し、実際の販売価格と、それを上回る「メーカー希望小売価格」を自ら設定して併記し、値引き販売しているような誤解を与える広告を新聞折り込みチラシなどでなしていた、ということです。
これは、「実際はお得ではないのに、あたかもこれがお得な買い物(取引)であるかのように相手を相手を誤認させる」という、いわゆる有利誤認表示にあたります。
今回の景表法改正で課徴金制度の対象となっている違反行為は、この「有利誤認表示」と「優良誤認表示」です。消費者庁がABCマートに対し課徴金の賦課に踏み切るのか、それに対しABCマートがどう反応するのか(課徴金制度には、一定の行動を採ったことを要件として減免措置が設けられており、ABCマートがそれに挑戦するのか)、先行事例として大変興味深く、観察を続けたいものです。
余談ですが、顧問のお客様のなかで、この景表法改正に接して、さっそく、我が社の広告表示は大丈夫だろうかとチェックを依頼された会社さんがありました。専門家が見ると、皆さんとはまた違った視点でのチェックができ、お役に立てたのではないかと自負しています。
報道に接した時、ひとごととしてとらえず、すぐに「我が社は大丈夫だろうか」と省みる姿勢は素晴らしく、経営陣のそのような姿勢が、ひいては、会社を守り、安定的な発展につながっていきます。